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カードローンなどの無担保ローンの利用履歴は、他のローンやクレジットカードを申し込む際に大きな影響を与えます。
利用限度額の制限、審査に落ちるといった事態を避けるには、複数のカードローンの契約はしない、なるべく銀行カードローンを利用する、返済ミスを防ぐ、完済したら解約する、などの対策が必要なのです。
知らなかった!カードローンを使うと履歴が残る?
お金がちょっと足りなくなった時に役に立つのがカードローンですね。
たしかにカードローンは借金だけど、返済さえちゃんとしていれば大丈夫だよね…そういうお思いではありませんか?
カードローンは利用するだけでしっかりとそのことが記録されます。
いえ、実際に利用する前段階、カードローンを契約した時点から記録は始まっているのです。
そしてその細かな記録は、信用情報機関を通して金融機関側が確認できるようになっています。
つまり金融機関同士であなたのお金に関する情報は共有されていると言えます。
したがって、あなたがカードローンを申し込んで契約を行った場合、その記録はしっかりと残り、あなたはその事実から逃げも隠れもできないのです。
しかしなぜそれほどカードローンの利用履歴が重要なのでしょうか?
具体的なケースを見ていきましょう。
カードローンで融資を受けると住宅ローンが組めないってホント?
住宅ローンは気軽に利用できるカードローンなどに比べて規模が大きいため、融資する側である金融機関は申込者の信用情報を詳細に調べます。
その人が住宅ローンを返済できるという確証が持てなければ融資を行うことはできないからです。
次の条件に当てはまる人は、住宅ローンの融資を受ける場合に特に注意が必要と言えます。
1.まだ支払い途中のカードローンがある人
2.過去に何度も借り入れを行なった人
3.完済したけれど、まだカードローンの解約を行っていないという人
4.複数のカードローンを契約している人
まず1番目ですが、これはカードローンを利用しなければならないほどの経済状況があって、その上さらに住宅ローンを組もうとしているということですから、金融機関側はその人が住宅ローンを完済できる可能性は低いのではないかという疑問を持つでしょう。
返済ミスがなければいいということではないのです。
結論から言うと、これによって融資を受けられないとは言わないまでも、借り入れることのできる最高金額が下がることになります。
また、2番目に該当する人も要注意です。何度も借り入れを行ったという記録が残れば、それだけ経済的余裕のない期間が繰り返してあったということを示すことになります。
返済がすでに終わっているとしても、過去の借り入れ記録からそのようにネガティブな印象を持たれてしまうのです。
3番目に該当する人は多いのではないでしょうか。
以前カードローンを利用したが、完済してしまって今はもう利用することがなく、カードを持っているだけという人です。
しかしもちろんそういった場合でも住宅ローンの融資に影響があります。
カードを持っている限り、まだその金融機関と契約は継続されているということになるので、住宅ローンを融資する側からすれば実際には利用していなくても、利用枠を持っているという点で同様にみなされるのです。
4番目に該当する人は2番目でお話ししたことと同様で、それだけ経済的余裕がない人物であると見なされてしまいます。
えっ!クレジットカードの審査にも影響するの?!
カードローンの利用は住宅ローンの申し込み時に大きな影響を与えるということをお話ししましたが、それと同じようにクレジットカードの申し込み時にも少なからず影響があると言ってよいでしょう。
利用残高によりますが、あまりにも多くの金額を借り入れている人は経済的余裕がないという判断を下されます。
また、申し込みの際に借り入れ額を適当に書いてしまうと逆効果です。
前述の通り、金融機関は常に利用者の信用情報を共有しているため、申込書の内容が正しいかどうかは容易に確認がとれるからです。
またクレジットカード会社側に、自分がどれだけ借金をしているのかも把握できないほど無計画な人物、という印象をも与えかねません。
クレジットカード会社も同様に、安心して融資のできる顧客を求めているということです。
履歴は一生残るの?他に注意することは?
ローンの利用履歴は信用情報機関によって記録されますが、一定期間がすぎると削除されるようになっています。
信用情報機関には代表的なものとして、全国銀行個人信用情報センター、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構)などがありますが、いずれも借入金返済から5年程度を目安に各記録を削除しているようです。
つまりカードローンを利用したと言う事実を消すには、それなりの歳月が必要になるということです。
また、カードローンの利用履歴に関することとして、消費者金融カードローンの利用履歴がある場合は銀行カードローンよりも悪印象を持たれがちです。
銀行カードローンは消費者金融のそれよりも金利は低いですが、その代わり審査が厳しいため、消費者金融カードローンを利用する人は銀行カードローンの審査を通過しなかった人であるという認識が一般的になっています。
その他、キャッシングもカードローンと同様に無担保ローンであるため、他のローンやクレジットカードを申し込む際には利用記録は慎重に扱われます。
このようにカードローンの利用履歴は重要な信用情報となり、様々なシーンで影響を与えるため、利用時にはまとめて以下の4点に気をつけるのがよいでしょう。
1. なるべくカードローンを複数契約するのは避ける
2. 返済ミスをしないよう計画的な返済を心がける
3. 特に理由がない場合は、銀行系カードローンに申し込むようにする
4. 完済したらなるべく早く解約する
現在の借入状況から、借り換えによって最大いくらお得になるかを計算してみましょう。
※計算結果はあくまで目安です。計算は現在の借入残高で各商品の最低金利を適用した場合の年間の利息額から算出しています。