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急な出費ができてしまったのに給料日には間に合わない、という事も時にはあるでしょう。
カードローンの申し込みをしたいけれど、1社だけに申し込みをして審査に通らなかったとき、あなたならどうしますか?
この場合、複数の金融機関にカードローンの同時申し込みをするのは得策なのでしょうか?
同時申し込みをすると、どんなことが起こる?
予定外の急な出費が必要になった時、カードローンは大変頼りになる手段です。
しかし借入は審査に通過する事が条件となります。個人信用情報や申し込み条件などによっては借入ができない場合ももちろんあるでしょう。
ただ、審査条件は金融機関によって基準が異なりますので、どうしても借入したいとなると複数の金融機関に同時、またはごく短期間の内に審査申し込みすることを考えてしまいがちです。
実は、確実な借入のために同時申し込みをするのは余り賢明な方法とは言えません。
一つ間違えてしまうと審査に通らず融資を受けられないばかりか、審査落ちしたという事実が事故情報として個人信用情報に残ることになり、以後融資を受けることが困難になってしまいます。
このように、「同時申し込みの問題点とは何か」・「なぜ審査に影響を及ぼすのか」をしっかり理解しておくことが大切です。
総量規制とは?カードローンの申し込みの際に注意したいこと
総量規制、という言葉を聞いた事があるかもしれません。
総量規制とは2010年6月に改正貸金業法が完全施行された際に導入された規定で、簡潔に言えば個人の借入総額が原則年収の3分の1までに制限されるという仕組みです。
例えば年収が300万円であれば、借入できるのは合計100万円までという事になります。
この総量規制の仕組みが同時申し込みに大きな影響を及ぼしていると言われています。
消費者金融や信販会社が提供しているカードローン商品に同時に審査申し込みをした場合、各々の金融機関で審査を通過してしまうと、借入金額によっては総量規制に抵触する恐れが出てきます。
総量規制に違反すると行政処分の対象になってしまいますので、金融機関では融資に際して個人信用情報機関に与信をかけて厳重に審査をするはずです。
個人信用情報には借入や返済の履歴だけでなく、審査申し込みや契約の有無といった情報も記録されます。
複数の金融機関にカードローンの同時申し込みをして万全を期したつもりが、逆に総量規制に違反するかもしれないと見なされてしまえば、審査通過は難しいものとなってしまうでしょう。
総量規制の対象になる借入・対象にならない借入はこれ!
総量規制は貸金業法に規定されていますので、貸金業法が適用される事業者、具体的には消費者金融や信販会社、クレジット会社からの借入が総量規制の対象だという事になります。
カードローンはそれ以外の金融機関、銀行、信用金庫、農協などでも提供されていますが、総量規制の対象とはなりません。
尚、クレジット会社のキャッシングサービスは総量規制の対象になりますが、クレジットカードを利用したショッピングは総量規制の対象外である点に注意しましょう。
また、事業者の区別だけではなく、借入の種類によっては総量規制から除外もしくは例外となっているので覚えておくと良いでしょう。
総量規制の対象とならない借入 |
総量規制の例外となる借入 |
住宅ローン |
顧客に一方的に有利になる借り換え |
自動車ローン |
緊急の医療費の借入 |
高額療養費の借入 |
社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金の借入 |
有価証券担保の借入 |
配偶者と併せた年収3分の1以下の借入 |
不動産担保の借入 |
個人事業者がする借入 |
金融取引業者からの500万円を超える借入 |
預金取扱金融機関からの借入をするまでの「つなぎ資金」にかかる借入 |
売却予定不動産の売却代金により返済できる借入 |
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貸金業者を」債権者とする金銭貸借契約の媒介 |
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手形の割引 |
総量規制の対象にならない借入とは、そもそも規制の対象外の借入であり、総量規制の例外となる借入とは、例外的に総量規制の対象外とできる借入を指します。
複数の債務を一本化して金利や月々の返済の負担を軽減するおまとめローンは、総量規制の例外となる借入の中の「顧客に一方的に有利になる借り換え」に当たるとして総量規制対象外の借入として利用する事ができます。
また銀行からの借入は総量規制の対象とはなっていません。
こうして見てみると総量規制の対象になる借入というのは意外と限定的だということが分かります。
同時申し込みはカードローン審査に影響がある?個人信用情報とは?
金融機関はカードローンの審査に際して必ず個人信用情報機関に照会をかけ、申込者の信用情報を確認します。
信用情報にはキャッシングやローン、クレジットカードの利用歴が記録されています。
さらに利用歴だけではなく申し込みや契約の有無、事故情報なども記録されています。
申し込み履歴が記録されるのですから、カードローンの同時申し込みをした場合にもその記録が信用情報に残るということになります。
あちこちで同時にカードローンの申し込みをした場合、その情報を得た金融機関は申込者にどのような印象を持つでしょうか?
もし、資金繰りが苦しいのではないかという印象を与えてしまえば、実際には返済に何の支障もないのに返済能力に疑問を持たれてしまうかもしれません。
そして返済能力に疑問を持たれたことによって審査に落ちてしまうと、信用情報に記録されてしまいます。
申し込み履歴があるのに契約履歴が残っていないのですから、情報を共有する他の金融機関では申込者に対して「他社の審査に落ちた」と判断するでしょう。
融資が通らない何らかの問題があるとみなされる可能性が出てくるかもしれません。
そうなんだ!カードローン審査を通過するコツとは?
では、できる限り確実に申し込み審査を通過するにはどうしたらよいでしょう?
確実な借入のため一番大切なことは、審査申し込みに際して必要事項記入欄に虚偽なく正しく記入することでしょう。
事実でない事を記入すれば審査に通らないどころか、今後カードローンを利用したくても利用できなくなる恐れもあります。
審査に通るかどうか心配だというのであれば、カードローンのお試し審査を受けてみるのも良いでしょう。
WEB上には各金融機関の公式サイトでできるお試し審査もありますし、他にも多くのシミュレーションサイトがあります。
個人情報を入力する必要もなく、もちろん信用情報に記録が残る事もありません。
現在の借入状況から、借り換えによって最大いくらお得になるかを計算してみましょう。
※計算結果はあくまで目安です。計算は現在の借入残高で各商品の最低金利を適用した場合の年間の利息額から算出しています。